
WordPress公式テーマ(例:Twenty Twenty-Four)をカスタマイズしたいとき、子テーマを作るのが推奨される方法です。親テーマを直接編集してしまうと、アップデート時にすべての変更が失われてしまいます。本記事では、子テーマを作る理由とその正しい作成手順について、具体的なコード例とともに丁寧に解説します。 ※実務では、クライアントの要件にあわせてオリジナルテーマを一から設計・構築するケースも多いですが、学習用や簡易なカスタマイズであれば子テーマを活用するのが合理的です。
目次
子テーマを作る理由とは?
WordPressではテーマのアップデートが頻繁に行われます。たとえば、セキュリティ修正や新機能追加などがあるため、公式テーマは定期的に更新されます。
親テーマを直接編集した場合、アップデートによって変更がすべて上書きされてしまうため、カスタマイズが消えてしまいます。
子テーマを使う主なメリット
- アップデート耐性がある:親テーマが更新されても、子テーマの変更は保持されます。
- 保守性が高い:カスタマイズの箇所が明確に分かれ、トラブルシュートしやすくなります。
- 安全にカスタマイズ可能:functions.phpの追加やCSS調整も安心して行えます。
子テーマの基本構成
子テーマの最小構成は以下の2ファイルです:
wp-content/
└── themes/
└── twentyfour-child/
├── style.css
└── functions.php
この例では、twentyfour-child
という子テーマを作成し、親テーマはtwentytwentyfour
と仮定しています。
style.css の記述例
/*
Theme Name: Twenty Twenty-Four Child
Theme URI: https://example.com/
Description: Twenty Twenty-Four の子テーマ
Author: あなたの名前
Template: twentytwentyfour
Version: 1.0.0
*/
/* 親テーマのCSSを継承する場合、以下で追記できます */
ポイント:
Template
の値は親テーマのディレクトリ名と完全一致させてください。
functions.php の記述例
<?php
// 親テーマのCSSを読み込む
function my_child_theme_enqueue_styles() {
$parent_style = 'twentytwentyfour-style'; // 親テーマのスタイルハンドル名
wp_enqueue_style( $parent_style, get_template_directory_uri() . '/style.css' );
wp_enqueue_style(
'child-style',
get_stylesheet_directory_uri() . '/style.css',
[ $parent_style ],
wp_get_theme()->get('Version')
);
}
add_action( 'wp_enqueue_scripts', 'my_child_theme_enqueue_styles' );
補足:親テーマのスタイルハンドル名はテーマによって異なります。たとえば、Twenty Twenty-Fourは
twentytwentyfour-style
です。間違えるとCSSが正しく読み込まれないので注意しましょう。
子テーマの有効化と確認方法
- 子テーマフォルダ(
twentyfour-child
など)をwp-content/themes
にアップロードします。 - WordPress管理画面 > 外観 > テーマ で「Twenty Twenty-Four Child」などの子テーマが表示されるはずです。
- 有効化して、問題なく表示されるか確認しましょう。
functions.php や template のカスタマイズ方法
子テーマでは、以下のような拡張が可能です。
1. 独自の関数追加(functions.php)
<?php
function add_custom_footer_text() {
echo '<p>© 2025 Your Site</p>';
}
add_action('wp_footer', 'add_custom_footer_text');
2. テンプレートファイルの上書き
たとえば、親テーマに header.php
がある場合、同じファイル名で子テーマに header.php
を作成すると、WordPressは子テーマのファイルを優先して読み込みます。
まとめ:子テーマで安全かつ柔軟なカスタマイズを
子テーマを使うことで、WordPress公式テーマのアップデートによる影響を受けずに、安全にカスタマイズができます。特に、スタイルの微調整や独自機能の追加を行いたい場合には必須のテクニックです。
テーマのカスタマイズを始める前に、まずは子テーマを作ることを習慣にしましょう。

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