GA4とユニバーサルアナリティクスの違いとは?今さら聞けない変更点まとめ

Webサイトやアプリのアクセス解析に欠かせないGoogleアナリティクス。2023年7月、従来のユニバーサルアナリティクス(UA)が終了し、Google アナリティクス 4(GA4)に完全移行しました。この記事では「何がどう変わったのか?」を初心者にもわかりやすく、主要な変更点を整理して解説します。

GA4とUAの全体構造の違い(セッション vs イベント)

ユニバーサルアナリティクス(UA)では「セッション」を中心にデータをまとめていましたが、GA4ではすべてのアクションを「イベント」として計測する構造に変わりました。

構造の違い(記録形式の例)

ユーザーが「トップページ → 会社概要 → 動画再生」した場合:

ユニバーサルアナリティクス(UA)の記録例:

{
  "session_id": "123456",
  "pageviews": [
    {
      "url": "https://example.com/index",
      "title": "トップページ",
      "timestamp": "2023-05-01T10:00:00"
    },
    {
      "url": "https://example.com/about",
      "title": "会社概要",
      "timestamp": "2023-05-01T10:01:00"
    }
  ],
  "events": [
    {
      "category": "動画",
      "action": "再生",
      "label": "企業紹介.mp4"
    }
  ]
}

Googleアナリティクス4(GA4)の記録例:

[
  {
    "event_name": "page_view",
    "params": {
      "page_location": "https://example.com/index",
      "page_title": "トップページ"
    }
  },
  {
    "event_name": "page_view",
    "params": {
      "page_location": "https://example.com/about",
      "page_title": "会社概要"
    }
  },
  {
    "event_name": "video_start",
    "params": {
      "video_title": "企業紹介.mp4",
      "video_url": "https://example.com/videos/intro.mp4"
    }
  }
]

埋め込みタグの違い(UA vs GA4)

UAのタグ:

<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=UA-XXXXXXXXX-1"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());
  gtag('config', 'UA-XXXXXXXXX-1');
</script>

GA4のタグ:

<script async src="https://www.googletagmanager.com/gtag/js?id=G-XXXXXXXXXX"></script>
<script>
  window.dataLayer = window.dataLayer || [];
  function gtag(){dataLayer.push(arguments);}
  gtag('js', new Date());
  gtag('config', 'G-XXXXXXXXXX');
</script>

GA4とUAの主な違い(比較表)

項目ユニバーサルアナリティクス(UA)Googleアナリティクス4(GA4)
計測の基本セッションベースイベントベース
ページビューデフォルトで取得イベントとして記録
イベントカテゴリ・アクション・ラベル形式任意の名前+パラメータ形式
コンバージョン設定「目標」設定が必要任意のイベントにフラグを立てるだけ
レポート構成固定されたメニュー構造カスタマイズ可能な探索レポート
Webとアプリの統合別プロパティで管理同一プロパティで統合分析可能
有料版の機能(例:ファネル)有料(GA360)無料で利用可能

GA4の機能詳細

イベント設計とカスタマイズ

GA4では、あらゆるユーザー行動がイベントとして記録され、任意のパラメータを自由に追加可能です。

コンバージョン設定

UAでは「目標」として定義していたコンバージョンが、GA4では「任意のイベントにフラグを立てる」だけで済みます。

例:GA4でボタン送信をコンバージョンに設定する手順

  1. Googleタグマネージャーで form_submit イベントを送信
  2. GA4管理画面で form_submit を「コンバージョンに設定」

レポート機能の違い

GA4では「探索(Explore)」でのカスタム分析が可能。

  • ファネル分析
  • パス解析
  • セグメント比較 など

クロスプラットフォーム対応

GA4では、Webとアプリのデータを一元的に管理でき、ユーザーごとの行動履歴を統合分析できます。


GA4イベントの実装方法(初心者向け)

方法①:HTML内に gtag を記述する

<button onclick="gtag('event', 'video_start', {
  video_title: '企業紹介.mp4'
});">動画を再生</button>

方法②:Googleタグマネージャー(GTM)で設定する

  1. トリガーでクリックやページを指定
  2. タグで「GA4イベント」を選び、イベント名を入力
  3. GA4側で確認し、必要に応じてコンバージョンに設定

まとめ:GA4は“新しい考え方”への移行

ユニバーサルアナリティクスとGA4では、構造も使い方も大きく異なります。単なるツールのバージョンアップではなく、**「ユーザー行動を柔軟に捉える新しい考え方」**への移行だと考えましょう。

移行で押さえるべきポイント:

  • イベント設計に慣れる
  • 自由度の高いレポートで分析スキルを磨く
  • アプリも含めた一元的なユーザー理解を目指す

GA4に早めに慣れることが、これからの分析の武器になります。さえておきましょう。

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