動画ページがインデックスされない?Search Consoleの「動画」レポート完全解説

動画コンテンツを活用しているWebサイト運営者にとって、Google Search Consoleの「動画」レポートは見逃せない存在です。しかし、「動画がインデックスされない」「動画再生ページに動画がありません」といった警告に戸惑う人も多いのではないでしょうか?この記事では、Search Consoleの動画レポートの見方から、よくあるエラーとその対処法までを具体例と共に徹底解説します。

動画レポートとは?:インデックス状況の可視化

Search Consoleの「動画」レポートは、Googleがページ内の動画をどのように検出し、インデックスしたかを確認できる専用セクションです。

表示される主な項目

  • 動画のインデックス登録済みページ数
  • インデックス未登録のページとその理由
  • 動画検出の有無
  • 動画のサムネイルやURL情報

たとえば下記のようなステータスが表示されます:

✔ 動画がインデックスに登録されました
⚠ 動画再生ページに動画がありません
⚠ 動画がページ上で見つかりません

動画をインデックスさせるメリットとは?

動画がGoogleに正しくインデックスされると、検索結果やユーザー体験においてさまざまなメリットがあります。特にSEOやエンゲージメントの向上に直結するため、積極的に対応する価値があります。

1. 動画が検索結果に表示される(リッチリザルト対応)

インデックスされた動画は、Googleの検索結果にサムネイル付きで表示されることがあります。これにより、通常のテキスト結果よりも視認性が高まり、クリック率(CTR)の向上が期待できます。

2. DiscoverやGoogle動画検索での露出機会増加

Google Discoverや、videos.google.comなどの動画特化の検索面でも表示対象になります。これにより、従来のSEOとは異なるチャネルからの流入を獲得できます。

3. ページの評価が高まりやすくなる

動画はページ滞在時間を延ばす効果があり、ユーザーが長くそのページにとどまることはSEOの正のシグナルとして働くと考えられています。

4. 音声検索・モバイル検索との親和性

スマートフォンの普及に伴い、「話して検索する」「見て理解する」ニーズが増加しています。動画は視覚・聴覚情報を同時に提供できるため、モバイルファースト時代に最適なコンテンツです。

5. SNSや外部メディアとの連携で拡散しやすい

インデックスされた動画ページは、埋め込みコードを持つYouTubeなどのプラットフォームとの連携によって外部でも紹介されやすくなり、自然な被リンク獲得につながる可能性もあります。


よくあるエラーと原因:なぜインデックスされないのか?

Search Consoleの「動画」セクションで特に多いエラーとその原因を整理します。

1. 「動画再生ページに動画がありません」

✅ 原因

  • <iframe>埋め込み(特にYouTube)の場合、Googleが動画本体を検出できないことがあります。
  • JavaScriptで後から動画を挿入していると、クロール時に読み込まれない可能性があります。

💡 解決策

<!-- iframeの前に構造化データで動画情報を補足 -->
<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "VideoObject",
  "name": "動画のタイトル",
  "description": "動画の説明文",
  "thumbnailUrl": "https://example.com/thumbnail.jpg",
  "uploadDate": "2024-12-01",
  "contentUrl": "https://example.com/movie.mp4",
  "embedUrl": "https://www.youtube.com/embed/xxxxx"
}
</script>

2. 「動画がページ上で見つかりません」

✅ 原因

  • <video>タグがCSSで非表示になっている
  • 動画ファイルが404(存在しない)

💡 解決策

  • CSSで非表示にしない
  • preload属性などで読み込みを保証する

構造化データと動画の関係:SEO強化の鍵

動画がインデックスされるには、HTML上で動画が検出できることに加えて、構造化データによる補足情報が重要です。

推奨されるVideoObjectの項目

プロパティ説明
name動画のタイトル
description動画の説明
thumbnailUrlサムネイル画像のURL
uploadDateアップロード日時(ISO形式)
contentUrl動画の実体URL(.mp4等)
embedUrl埋め込みURL(YouTube等)

構造化データはJSON-LD形式で記述するのが推奨されています。


実例:iframeでYouTubeを埋め込んだ場合

たとえば、以下のような埋め込みだけではインデックスされない場合があります。

<iframe width="560" height="315"
    src="https://www.youtube.com/embed/abcdefghijk"
    frameborder="0" allowfullscreen>
</iframe>

これはあくまで「表示用」の埋め込みであり、Googleのクローラーには動画の存在が伝わらないことがあります。

そのため、以下のようにVideoObjectの構造化データを追加することで、インデックスされる可能性を高められます。

<!-- 改善後の埋め込み例:構造化データを追加 -->
<script type="application/ld+json">
{
  "@context": "https://schema.org",
  "@type": "VideoObject",
  "name": "動画タイトル例",
  "description": "動画の簡単な説明文をここに記載します。",
  "thumbnailUrl": "https://example.com/thumb.jpg",
  "uploadDate": "2025-01-01",
  "embedUrl": "https://www.youtube.com/embed/abcdefghijk",
  "contentUrl": "https://example.com/videos/original.mp4"
}
</script>

この構造化データにより、Googleは動画の存在・内容・再生場所を正確に把握できます。

💡 記述場所の注意点:この<script type="application/ld+json">タグは、HTMLの<head>タグ内か、ページの<body>内のなるべく上部に記載しましょう。特にSPA(シングルページアプリケーション)では、レンダリングされる前の静的HTMLに含めることが重要です。


まとめ:動画コンテンツの可視化と最適化のために

Search Consoleの「動画」レポートを活用すれば、動画コンテンツがGoogleにどのように認識されているかを正確に把握できます。特にiframe埋め込み動画では、構造化データの併用が必須といえるでしょう。検出・インデックス・表示の3ステップを意識し、動画SEOの精度を高めていきましょう。

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