SSHのセキュリティ設定:ポート変更・公開鍵認証・rootログイン禁止の手順

サーバー管理において、SSHのセキュリティ強化は非常に重要です。特にインターネット上に公開されたLinuxサーバーでは、デフォルト設定のままだとブルートフォース攻撃などのリスクに晒される可能性があります。本記事では、SSHの基本的なセキュリティ設定として、ポート番号の変更、公開鍵認証の設定、rootログインの禁止の3点について、手順と具体例を交えて解説します。

ポート番号を変更する

デフォルトの22番ポートを使い続けると、自動スキャンに引っかかりやすくなります。使用ポートを変更することで、無駄な攻撃を減らす効果があります。

手順:

  1. SSH設定ファイルを編集します。
sudo vi /etc/ssh/sshd_config
  1. 以下の行を探し、任意の番号(例:22022)に変更します。
- #Port 22
+ Port 22022

※22以外で未使用のポート番号を指定してください。

  1. ファイアウォールを更新します(UFW使用の場合):
sudo ufw allow 22022/tcp
  1. SSHサービスを再起動します。
sudo systemctl restart sshd
  1. 別ターミナルで新ポートに接続できることを確認してから、旧ポートを閉じます。
ssh -p 22022 ユーザー名@ホスト名

公開鍵認証を設定する

パスワード認証は総当たり攻撃に弱いため、公開鍵認証に切り替えることで安全性が向上します。

手順:

  1. ローカルPCで鍵ペアを作成:
ssh-keygen -t rsa -b 4096

~/.ssh/id_rsa(秘密鍵)と ~/.ssh/id_rsa.pub(公開鍵)が生成されます。

  1. 公開鍵をサーバーにコピー:
ssh-copy-id -p 22022 ユーザー名@ホスト名

または手動で以下のように登録します。

cat ~/.ssh/id_rsa.pub | ssh -p 22022 ユーザー名@ホスト名 "mkdir -p ~/.ssh && chmod 700 ~/.ssh && cat >> ~/.ssh/authorized_keys && chmod 600 ~/.ssh/authorized_keys"
  1. SSH設定ファイルを編集し、パスワード認証を無効化:
sudo vi /etc/ssh/sshd_config
+ PubkeyAuthentication yes
- #PasswordAuthentication yes
+ PasswordAuthentication no
  1. SSHサービスを再起動:
sudo systemctl restart sshd

rootユーザーのSSHログインを禁止する

rootでの直接ログインは危険です。通常ユーザー経由でsudoするようにしましょう。

手順:

  1. SSH設定ファイルを編集:
sudo vi /etc/ssh/sshd_config
- #PermitRootLogin yes
+ PermitRootLogin no
  1. SSHサービスを再起動:
sudo systemctl restart sshd
  1. 必要に応じて、root権限を持つ一般ユーザーを追加しておきます。
sudo useradd -m secureuser
sudo passwd secureuser
sudo usermod -aG sudo secureuser

まとめ:SSHのセキュリティは基本設定から強化を

SSHのセキュリティ設定は、たった数手順で大きな防御力を発揮します。

  • ポート番号を変更することで、無差別スキャンから逃れやすくなります。
  • 公開鍵認証の導入は、パスワード漏洩のリスクを減らします。
  • rootログインを禁止することで、不正アクセスを困難にします。

これらの対策は、SSHを公開しているサーバーであれば必須といっても過言ではありません。サーバー構築直後や運用前に、ぜひ一度見直しておきましょう。

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