TypeScript入門:JavaScriptとの違いと導入のメリットをわかりやすく解説

JavaScriptは柔軟な言語ですが、大規模開発や保守の観点からは不安要素も多いですよね。そんな課題を解決するのが、マイクロソフトが開発したTypeScriptです。本記事では、JavaScriptとの違いやTypeScript導入のメリットを、初心者の方にもわかりやすく解説します。

TypeScriptとは何か?

TypeScriptは「JavaScriptに型を追加したスーパーセット」です。つまり、JavaScriptで書けるコードはすべてTypeScriptでも書けますし、さらに型安全性や開発支援機能を追加できます。

特徴

  • JavaScriptに型(Type)を追加
  • 型エラーをコンパイル時に検出
  • クラス、インターフェース、ジェネリクスなどの強力な構文サポート
  • JavaScriptへのトランスパイルが必須(tsc コマンドなど)

JavaScriptとの主な違い

1. 静的型付けの有無

JavaScript(動的型付け)

let message = "Hello";
message = 123; // 実行時までエラーにならない

TypeScript(静的型付け)

let message: string = "Hello";
message = 123; // エラー:型 'number' を型 'string' に割り当てることはできません。

2. 型アノテーション(Type Annotation)

TypeScriptでは変数や関数の引数、戻り値に明示的に型を指定できます。

function greet(name: string): string {
    return "Hello, " + name;
}

3. インターフェースと型チェック

interface User {
    id: number;
    name: string;
}

const user: User = {
    id: 1,
    name: "Naoki",
};

4. コンパイルが必要

TypeScriptはそのままではブラウザで動作しません。JavaScriptに変換(トランスパイル)する必要があります。

tsc hello.ts

TypeScript導入のメリット

1. バグの早期発見

型チェックによって、実行前にミスに気づけるため、実行時エラーの数を大きく減らせます。

2. 開発体験の向上

VSCodeなどのエディタで、補完機能・型定義の確認・ナビゲーションが強化されます。

user. // 補完候補に `id` や `name` が表示される

3. 大規模開発・チーム開発に強い

型定義があることでコードの意図が明確になり、ドキュメント不要でも読みやすく、安全に変更できます。

4. 保守性の向上

リファクタリングや将来的な機能追加の際、型エラーで影響範囲を把握しやすくなります。


TypeScriptの導入方法(簡単ステップ)

1. 初期化

npm init -y
npm install typescript --save-dev
npx tsc --init

2. .ts ファイルを作成

// index.ts
const greet = (name: string): string => {
    return `Hello, ${name}`;
};

console.log(greet("TypeScript"));

3. コンパイル

npx tsc

4. 実行

node index.js

まとめ:TypeScriptは「保守性」と「安心感」のあるJavaScript

TypeScriptは「型」を明示することで、JavaScriptの弱点を補い、大規模・長期的な開発にとても向いています。最初はやや取っ付きにくいかもしれませんが、小さなプロジェクトやユーティリティ関数から取り入れてみるのもおすすめです。ぜひTypeScriptの力を体感してみてください。

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